軽自動車は馬力がない。
それが普通だと思っていませんか?最近はそんな当たり前をどんどん打ち破る、新しい軽自動車が登場しています。
坂道や加速もパワフルな、馬力のある軽を紹介しましょう。
目次
いちばんパワーがある軽はどれ?
馬力とトルク、ターボを搭載しているかどうかで大きく馬力が変わってきます。
車のカタログには最大トルクと最大出力が記載しているのでその数値を比較してみます。
簡単にいえば、トルクは出足で出力(馬力)は加速です。
街乗りで使うことが多いならトルクが大きい方がストレスもなさそうです。
まずはノンターボ車Best10
車種名 | 最大出力 (KW(PS)/r.p.m.) |
最大トルク (N・m(kgf・m)/rpm) |
---|---|---|
ホンダN-BOX | 43(58)/7300 | 65(6.6)/4700 |
ホンダN-WGN | 43(58)/7300 | 65(6.6)/4700 |
ホンダN-ONE | 43(58)/7300 | 65(6.6)/4700 |
ダイハツウェイク | 38(53)/6800 | 60(6.1)/5200 |
ダイハツキャスト | 38(53)/6800 | 60(6.1)/5200 |
スズキワゴンR | 38(52)/6000 | 63(6.4)/4000 |
スズキハスラー | 38(52)/6000 | 63(6.4)/4000 |
ダイハツタント | 38(52)/6800 | 60(6.1)/5200 |
ダイハツムーヴ | 38(52)/6800 | 60(6.1)/5200 |
スズキアルト | 38(52)/6500 | 58(5.9)/4000 |
次にターボ車Best10
車種名 | 最大出力 (KW(PS)/r.p.m.) |
最大トルク (N・m(kgf・m)/rpm) |
---|---|---|
ホンダN-BOXターボ | 47(64)/6000 | 104(10.6)/2600 |
ホンダN-WGNターボ | 47(64)/6000 | 104(10.6)/2600 |
ホンダN-ONEターボ | 47(64)/6000 | 104(10.6)/2600 |
スズキジムニー | 47(64)/6500 | 103(10.5)/3500 |
ダイハツウェイクターボ | 47(64)/6400 | 92(9.4)/3200 |
ダイハツキャストターボ | 47(64)/6400 | 92(9.4)/3200 |
ダイハツタントターボ | 47(64)/6400 | 92(9.4)/3200 |
ダイハツムーヴターボ | 47(64)/6400 | 92(9.4)/3200 |
スズキスティングレーターボ | 47(64)/6000 | 95(9.7) /3000 |
スズキハスラーターボ | 47(64)/6000 | 95(9.7) /3000 |
スズキアルトRS | 47(64)/6000 | 98(10.0)/3000 |
※今回はコペン、S660といったスポーツカーは外しました。
どうやって見るの?
なんだか難しい数字が並びましたね(笑)
馬力とトルクの説明は難しいし、僕もそこまで詳しくわかっていません(汗)
詳しいことは後述しますが、簡単に言うと
トルク=動き出す時の力=出足
出力(馬力)=走行中の力=加速
というイメージでいいでしょう。
そして、数字の見方もよくわかりませんね。
最大出力は47(64)/6000(KW(PS)/r.p.m.)というように書かれています。
馬力は英馬力と仏馬力の2種類があり、KWとPSがあります。
メートルとヤードくらいの違いという理解で良いでしょう。
日本でよく使われているのはPSで「N-BOXは58馬力!」とか言われていますね。
r.p.mは回転数です。
つまり、47(64)/6000は「6000回転の時に64馬力がでるよ」ということ。
トルクも同じです。
つまり一番パワーのある軽自動車はどれなの
数字だけ見るとホンダN-シリーズがパワーがありそうですね。
ただ、このくらいの差なら目くそ鼻くそです。
乗り比べても分かるかどうか・・・という感じでしょうか。
あとは、車の重さによっても違ってくるでしょう。
N-シリーズは同じ馬力・トルクです。
しかし、N-BOXは重いため体感するパワーは変わってきます。
ただ、間違いなく言えることはターボのパワーはすごい!ってことです。
ノンターボとターボ車のトルクの数字を比較してみると、1.6倍くらい違いますよね。
それだけ初動が良いってことでしょう。
出足が良ければそのまま加速もスムーズにしてくれるので、普通車並みのパワーを感じるのではないでしょうか?
ちなみに、フィットの馬力と出力は以下のとおり。
最大出力:73(100)/600~97(132)/6600
最大トルク:119(12.1)/5000~134(13.7)/5000
馬力がかなり上がりますね。
やっぱり軽自動車より普通車のほうが出足、加速とも優れています。当たり前ですけどね。
ただ、数字上だけだと分からないし、様々な要因によって感じ方も違ってくるでしょう。
まずはノンターボとターボの違いを試乗して体験してみてください。
あとは、試乗しまくって車種ごとの違いをしるのも面白いですよ。
さて、結論は出ましたがこれからはちょっとお勉強です(笑)
知りたくない人はスルーして下さい。
そもそも馬力やトルクってなに?
車の話をしていると度々登場する、馬力やトルクという単語。
なんとなくわかっているつもりでも「そもそもなに?」と聞かれると難しいですよね。
トルクとは
トルクとは簡単にいえばタイヤを押し出す力のこと。
自転車で考えるとわかりやすいのですが、いちばん最初にペダルをこぎだす力です。
こぎだす力が大きいと、そのぶんスピードに乗るのが早くなりますよね?
トルクが大きい、ということは加速する力、車を押し出す力が強いことを意味するのです。
そのためトルクが大きい車は発進してからすぐにスピードに乗ってくれるうえ、坂道でもへこたれません。
馬力とは
そして馬力について。
トルクはあくまでタイヤを動かす、瞬間的な力。
その状態を維持していくことによってどの程度仕事が行えるか、というのを表すために考えられた単位です。
自転車で言うと、動き出してからのペダルを漕ぐ力と回転数です。
強い力で早く漕げばそれだけスピードが出ますよね。
より厳密にいうとある決められた時間内に、どれだけ重い荷物をいかに遠くまで運べるか。
これを馬何頭分にあたるのかで示した、ということ。
なんだか余計にややこしくなってきますが、馬力が大きければトルクで得られる瞬間的な力をより維持しやすくなるということです。
なのでトルクが大きくても馬力がなければグンと加速しても高いスピードを維持していくのは難しくなります。
逆にトルクが少なく、馬力がある車ならば爆発的な加速はないですが、スピードに乗れば長い間高い速度を維持できるのです。
ただトルクと馬力の力が相対することはなく、馬力がある車ならば必然的にトルクも大きくなっていきます。
パワフルに走ってくれる車を探しているなら、馬力に注目しておけば間違いないでしょう。
馬力を語るなら忘れてはいけないのがターボ
馬力に関して簡単に解説しましたが、肝心の軽自動車の馬力は残念ながら法律によって上限が64馬力まで、と決められています。
そのためどんなに馬力のある軽自動車を探しても、普通車以上のものは見つかりません。
低速走行を想定し、低燃費で馬力をおさえた車が主流の現在であっても普通車の馬力は平均100程度。
コンパクトカーですらフィットなら130馬力以上あります。
馬力だけに焦点を当ててしまうと、やはり軽自動車は劣ってしまうのは否めませんね。
しかし、そんな軽自動車の馬力不足を打破する代表格ともいえるのが、ターボ車。
ターボとは簡単にものすごく簡単にいえば「馬力をあげ、より加速させる装置」のこと。
ガソリンを燃料として走る車の場合、空気とガソリンをいちばん効率よく燃える割合で混ぜてエンジンに送り込み、その燃える力によって動いています。
この割合がくずれてしまうと効率よく燃えないのですが、割合を守ったまま量を増やせばそれだけエンジンはよく動き、加速性がよくなるのです。
その仕組みに目をつけ、小さいエンジンをよりたくさん動かそうとしたのがターボ。
本来なら排出される排気ガスをガソリンと空気をエンジンに送り込むタービンを回すために再利用して両方の量を増やし、普段よりも多くの加速を実現させてくれる装置です。
そのため排気ガスがあまり出ない低速状態では効果が薄く、排気ガスがより多く出る高速走行になってくるとまるで背中を押されているような爆発的な加速を体感することができます。
ターボ車のデメリット
ただターボ搭載車の場合、普段以上のガソリンをエンジンに送り込んで加速を行うためどうしても燃費が悪くなるデメリットがあります。
さらに搭載していない車に比べてたくさんエンジンを回転させるのでオイル交換をマメに行わなければならないなど、維持費がかかるうえに車体自体の価格も割高です。
ただそうはいっても最近はかなり技術が進歩し、今までデメリットとされていた燃費の悪さや独特な加速などは大分改善されてきました。
やはりエコカー、低燃費が主流の現在、従来の加速性だけを武器に生き残っていくのは難しいようですね。