ヘッドライトが特徴的ですが、全体的にシンプルで飽きのこないデザインのスズキ「アルト」は、古き良き軽自動車の面影を残す人気車種です。
「新アイドリングストップシステム」などの機能に加えて、車体重量が軽く、結果として燃費性能が突出して優秀になっているのが大きな特徴になっています。
そんなアルトについて、基本情報や燃費、価格などを解説していきましょう。
目次
アルトの口コミ
2014年に8代目が登場したアルトは、1979年からすてに35年以上もの間、愛されているロングセラー車種です。
そのため、実際に乗ったことがある人も多く、実際のユーザーの声もたくさんあります。
それらの中の参考になるものを見てみましょう。
満足しているところ
- 軽とはいえ、アクアと並ぶ燃費性能は驚異的です。
- 税金や車検代も含めると維持費が最も安い車だと思います。
- この価格の安さは素敵です。中古車程度の価格で新車が買えます。
- レトロでスタイリッシュ、可愛い見た目に一目惚れしました。
不満なところ
- 値段相応ですが、インテリアは安っぽいです。
- 思っていたよりも燃費が悪い
- 正直言って狭いです。一昔前の軽自動車といった感じ。
- 短距離を何度も走る仕事用のセカンドカーです。長距離、長期間乗るには、装備も広さも貧弱すぎます。
口コミまとめ
価格と燃費は大絶賛されています。
つまり、軽自動車の強みを最大限に生かしている車種と言えるでしょう。
そのため、車をただの足と割り切っている人にとっては、これ以上ない軽自動車と言えます。
ただし、その代償として、内外装共にコストダウンと軽量化が図られており、質感や快適性を求めている人にとっては、物足りないことがあるかもしれません。
グレードごとの価格と燃費
アルトのグレードは、装備の違いによってF、L、S、Xの4種類となっています。
グレード | 車体価格 | 燃費 |
---|---|---|
F | 94.6万~107.3万円 | 27.4~29.6km/L |
L | 98.7万~111.5万円 | 33.2~37.0km/L |
S | 109.5万~121.7万円 | 33.2~37.0km/L |
X | 122.7万~133.8万円 | 33.2~37.0km/L |
100万以下で買えるのはかなり安い価格設定ですよね。
とは言え諸費用等を入れれば、100万円は超えてきますが・・・。
すべてのグレードで、レーダーブレーキサポート(自動ブレーキ)の搭載有無が選択できます。
なお、Fグレードには、エネチャージやアイドリングストップ機能などが搭載されていませんので、燃費が悪くなっています。注意が必要です。
実燃費はどのくらい?燃費悪いって本当?
アルトは、ガソリン車にもかかわらず、カタログ値で37.0km/Lとトヨタのアクアに匹敵する驚異的な燃費性能があります。
実際の燃費はどれくらいなのでしょうか?
口コミを見てみると、「思ってたより燃費が悪い!」という声もあります。
ユーザーが実際に計って公開してくれている実燃費を確認してみましょう。
F | 23.0km/L |
---|---|
L | 23.8km/L |
S | 25.1km/L |
X | 23.8km/L |
実燃費を見ると、エネチャージやアイドリングストップなどの装備の影響をあまり感じられません。
もちろん、乗り方にもよりますが、エンジンや車体重量などの基本的な部分が、エネチャージなどの装備よりも大きく影響しているということでしょう。
カタログ燃費が37.0km/lで、実際の燃費が23~25km/lなので、「実燃費が伸びない!」「燃費悪い!」と思う方がいても当然だと思います。
しかし、ほとんどの車の実燃費がカタログ値の60%~80%なので、妥当な数字だと思います。
ちなみに、アクア(カタログ燃費37.0km/l)の実燃費も22~25km/lです。
実燃費とカタログ燃費の剥離は、最近話題となっているので、しばらくしたら規定が変わるかもしれませんね!
ライバルとの比較
アルトのライバルと言えば、ダイハツの「ミライース」でしょう。
価格や燃費など、基本的な部分を比較してみましょう。
アルト | ミライース | |
---|---|---|
価格 | 94.6万~133.8万円 | 76.7万~131.7万円 |
燃費 | 27.4~37.0km/L | 32.2~35.2km/L |
全長 | 3395mm | 3395mm |
全幅 | 1475mm | 1475mm |
全高 | 1475~1500mm | 1490~1500mm |
カラー | 最大11色 (内4色ツートーン) |
最大11色 (内2色ツートーン) |
室内長 | 2040mm | 1920~2000mm |
室内幅 | 1255mm | 1350mm |
室内高 | 1215mm | 1240mm |
安全装置 | レーダーブレーキサポート 誤発進抑制機能 |
スマートアシスト |
価格、燃費共に拮抗している2車種ですが、燃費性能ではアルトの方が頭一つ秀でています。この点は、大きなアドバンテージと言えるでしょう。
しかし、価格面ではミライースのほうが安いグレードが用意されていますので、とにかく安い軽自動車(新車)を探しているなら、ミライースも検討してみると良いでしょう。
室内サイズでは、長さはアルトのほうが長いのですが、幅と高さはミライースに軍配があがります。
アルトとミライースは、室内が非常に狭い車なので、一度試乗などで乗ってみることをおすすめします。
そのときには後部席の確認も忘れずに!
アルトのデザインの特徴
出典:アルト公式サイト
軽自動車人気の礎を築いたアルトは、いまもなお基本に忠実に低価格と低燃費を追求しています。
また、同様にデザインについても基本に忠実になっており、ヘッドライトが特徴的なシンプルなもののままです。
大きく変更されていないということで、「古くさい」というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、それは逆に、そもそも完成されたデザインで飽きの来ないデザインだということの裏返しでもあります。
人気色はどれ?
ボディカラーは全部で11色が揃えられています。
社用車としての出荷台数が多くなっていますので、無難な色が人気色になっているかと思われますが、実はそうではありません。
実際のところは「アーバンブラウンパールメタリック」(茶)や「ピュアレッド」(赤)が人気になっています。
セカンドカーとして購入している人も多いということかもしれません。
内装や居住性
出典:アルト公式サイト
冒頭にも書きましたが、低価格と低燃費の実現を最優先としているため、標準装備での内装については、物足りない人も多くいると思われます。
もちろん、オプションで追加することもできますが、それでも他車に比べると限界があるでしょう。
ただし、アルトを選ぶ人であれば十分に納得できるものに仕上がっているのではないでしょうか?
室内の広さははっきり言って狭い!
アルトは、昨今のハイトールワゴンではなく、セダン型の軽自動車です。そのため、頭の上の空間が狭くなっています。
しかし、それを補ってあまりある足下の広さが確保されており、180cmくらいの人であれば、快適に過ごせるようになっているのです。
ただ、やはり狭いです。
試乗してみて、狭いな・・・。と感じるのなら、ワゴンRやムーヴと言ったハイトワゴン系をおすすめします。
シートアレンジ
後部座席にスライド機構はなく、分離もしていません。
そのため、後部座席を倒して荷室を広く確保した場合は、2人乗りになってしまう点には注意が必要です。
また、シートを完全にフラットにすることも難しくなっていますので、車中泊はかなり難しでしょう。
荷室の広さ
日常生活で困るような狭さではありませんが、ハイトールワゴン車に比べるとどうしても荷室は狭くなっています。
もちろん、大きな荷物を積む場合は後部座席を倒すことで荷室を広げることができますので、2人乗りまでで問題なければ、十分な荷室の広さを確保することが可能でしょう。
乗り心地は?パワーや静粛性、操作性
古き良き軽自動車といった雰囲気のあるアルトですが、その走りは意外と軽快になっています。
加速性能が良く、街乗りで発進や停止を頻繁に行う場合などでもストレスがたまりません。
静粛性や操作性についても、安かろう・悪かろうではなく、軽自動車としては十分なレベルになっていますので、むしろコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
走行性を求めるなら、アルトターボRSやアルトワークスというモデルも用意されていますよ。
安全性能や便利機能
オプションにはなっていますが、レーダーブレーキサポートや誤発進抑制機能などの予防安全機能を搭載することができます。
そのため、いざというときにも安心できるでしょう。
もちろん、これらの機能を使う機会がないような安全運転ができれば良いですが、どんな人にも「いざというとき」というのはあるものです。
また、室内をできる限り快適にするための収納などが数多くあり、利便性があがっています。
それに加えて、プッシュスターターなど便利機能も搭載されています。
まとめ
最近の軽自動車は、スライドドアやハイブリッドなどが装備され、ユニークなデザインの車も増えています。
そんな中で、アルトは軽自動車の中の軽自動車と言ってもいいかもしれませんね。
古き良き軽自動車の伝統を引き継ぎ、いまもなお進化を続けています。
とにかく価格が安く低燃費が特徴です。
- 車にはこだわらない
- 予算がないけどセカンドカーが必要
- 維持費も購入費も抑えたい
という方におすすめです。
しかし、室内が狭くインテリアもチープというデメリットもあるので、気になる方は試乗してから決めましょうね!