2018年にフルモデルチェンジをしたスズキの人気車『新型ジムニー』。
およそ20年振りの仕様変更で、大きな話題となりました。
そんなジムニーと同時にフルモデルチェンジをした『ジムニーシエラ』。
こちらは軽自動車ではなく5ナンバーの普通車です。
この二つの車、スペックはどのように違うのでしょうか?
今回はエンジン・ボディ・維持費の3点を徹底解説します!
目次
最大の違いはエンジン。排気量は倍以上!
ジムニーとシエラの大きな違いといえばズバリ、エンジンでしょう。
ジムニーに搭載されているエンジンは、排気量0.7Lの658CC直3DOHCターボエンジン。
対してシエラに搭載されているのは、排気量1.5Lの1460CC直4DOHCエンジンです。
車種 | 搭載エンジン | 最大出力 | 最大トルク |
ジムニー |
排気量0.7L |
64PS/6000rpm | 9.8kg・m/3500rpm |
シエラ |
排気量1.5L |
102PS/6000rpm | 13.3kg・m/4500rpm |
両方ともスズキの最新式エンジンですが、シエラにはよりパワーのあるエンジンが搭載されています。
このエンジンは、スズキが東南アジアに向けて生産しているパワーユニットでミニバンにも使用されています。
7人乗りのミニバンを動かすエンジンなので、シエラを動かすには十分なスペックです。
両車共に十分な性能のエンジンが搭載されていますが、パワーではジムニーシエラに軍配が上がります。
走行性の違いは?乗り心地がいいのはどっち?
パワーではジムニーシエラに軍配が上がりました。
では、実際の乗り心地はどうでしょうか。
オフロードで走行する場合、小回りの効くジムニーの方が操縦性は良好です。
特にMT車では人馬一体となるような、車を操縦する楽しみを感じることができます。
では、オンロードで走行する場合はどうでしょうか。
ジムニーのエンジンは、高速道路で時速100kmで巡航した時のエンジン回転数は約3900回転。
エンジンの回転数が高いため、ある程度パワーがある車に乗り慣れた方はストレスかもしれません。
それに対し、ジムニーシエラはエンジンにパワーがあるため、高速道路では安定性を感じることができます。
オフロードでの操作性を求めるならジムニー、高速道路での長距離ドライブではジムニーシエラという選択がオススメです。
あれ?燃費はほとんど変わらないじゃん
気になる燃費ですが、こちらは5MTではジムニーに軍配が上がります。
しかし、4ATのWTTCモード以外では若干ジムニーシエラのほうが燃費が良くなっています。
ジムニー | ジムニーシエラ | |||
5MT | 4AT | 5MT | 4AT | |
WLTCモード | 16.2 | 13.2 | 15 | 13.6 |
市街地モード | 14.6 | 11 | 12.8 | 11.2 |
郊外モード | 17.5 | 13.9 | 15.8 | 14.7 |
高速道路モード | 16.5 | 14.2 | 15.9 | 14.6 |
WLTCとは2018年10月から施行された、国際的な燃費測定基準です。
カタログスペックだと、5MT車であればジムニーの方が1.0km/L以上燃費がいいことが分かります。
しかし、4AT車は市街地モード・郊外モード・高速道路モードではジムニーシエラに軍配が上がりました。
WLTCモードでは負けているのに?不思議です。
高速道路も運転するしパワーも欲しい!という方であれば、燃費はほぼ同じなのでジムニーシエラをおすすめします。
MT車は燃費が良く、運転の楽しさもあるので検討してみてはいかがでしょうか。
見た目の違いは?よーく見てみると・・・
ジムニーは軽自動車、シエラは普通車なのでボディサイズも違います。
ジムニーのボディーサイズは全長 3,395mm、全幅 1,475mm、全高 1,725mmです。
シエラの全長 3,550mm、全幅 1,645mm、1,730mm。
シエラの方が、全長155mm、全幅170mm、全高5mm大きくなっています。
サイズが違うのは外装のみで、内装は両方とも同じです。
インパネ周り(引用:スズキ公式)
また軽自動車と普通車なので、黄色ナンバー、白色ナンバーという違いもあります。
黄色ナンバーが好きならジムニー、白ナンバーが好きならジムニーシエラを選ぶと良いですね。
外装の大きく違う部分はジムニーシエラ専用バンパーと、オーバーフェンダーの2箇所。
では、この2箇所について見ていきましょう。
分かります?バンパーが違うでしょ
(引用:スズキ公式)
写真の右がジムニー、左がシエラです。
比較してみると、シエラの方がより力強くパワフルな印象ですね。
大きめの車体によって、実際の見た目の印象もより力強く感じます。
オープンフェンダーが17cmも大きいんだよ
外側に突き出すオープンフェンダーにより、シエラの方が全幅が17cmほど大きくなっています。
小さな違いですが、見た目はシエラの方がどっしりと安定した印象です。
対照的に、新型ジムニーのコンパクトなフォルムが好きという方もいるのではないでしょうか?
ここは好みが分かれるところですね。
維持費の違い。比べてビックリ!やっぱり軽自動車は安い
続いては車体の価格について。
グレードにもよりますが、
ジムニーが152〜176万円でジムニーシエラが176〜200万円。
約30万円の差があります。
購入時のコストパフォーマンスは、ジムニーの方が優れています。
では、購入後にかかる維持費はどうでしょうか?
※約3年間を想定した場合
ジムニー | ジムニーシエラ | |
自動車取得税 | 26,100円 | 44,400円 |
自動車税 | 10,800円 | 34,500円 |
自動車重量税(3年) | 9,900円 | 36,900円 |
自賠責保険料 | 36,920円 | 39,120円 |
任意保険料 | 112,890円 | 112,010円 |
合計 | 196,610円 | 266,930円 |
以上のように比較した場合、維持費も圧倒的にジムニーの方が安いです。
セカンドカーとして購入するならジムニーの方をオススメしたくなります。
まとめ
ジムニーとジムニーシエラの、エンジン、サイズ、維持費についてまとめました。
一覧表でまとめてみるとこんな結果になりました。
ジムニー | ジムニーシエラ | |
パワー | × | ○ |
オフロードの操作性 | ○ | × |
高速道路 | × | ○ |
燃費 | ○ | × |
見た目 | × | ○ |
車体価格 | ○ | × |
維持費 | ○ | × |
販売台数 | ○ | × |
オフロードでの操作性、車体価格や燃費などコストパフォーマンスを重視するならジムニー。
オンロードや高速道路でのパワーのある走りなど、トータルパフォーマンスを重視するならばジムニーシエラという選択が良さそうです。
ちなみに、どちらのほうが売れているのか?と販売台数を調べてみたところジムニーのほうが倍以上売れていました。
使用するシーンや使いみち、予算などを考えて選ぶといいですね。