可愛いウサギのエンブレムが目をひくラパン。
2002年の初代発売以来、女性に人気の軽自動車です。
色やデザイン、内装、アクセサリー、どれをとってもキュート!
もちろん、可愛いだけじゃなく、運転しやすい点も支持されています。
ところが、ラパンのターゲット層である20~30代女性は、まだ経済的に余裕がありません。
新卒で就職してローンを組んで車を買ったり、あるいは赤ちゃんが生まれたばかりなど・・・
そんなお財布事情を抱える女性にとって、車の維持費を左右する燃費は重要事項のはず。
そこで今回は、気になる新型ラパンの「燃費の実力」を紹介します。
新型ラパンのカタログ燃費
出典:スズキ公式サイト
現在の3代目ラパンは、2015年にフルモデルチェンジしました。
グレードは全部で下記の4種類、それぞれに2WD・4WDが用意されています。
- G(5AGS=オートギアシフト専用グレード)
- L
- S
- X(最上位グレード)
まずは、各グレードの「カタログ燃費」を見ていきましょう。
グレード | 2WD | 4WD |
G | 29.6 | 27.4 |
L | 35.6 | 33.2 |
S | 35.6 | 33.2 |
X | 35.6 | 33.2 |
(単位:㎞/ℓ)
参照:スズキ公式サイト
グレードL・S・Xのカタログ燃費は・・・
- 2WD:35.6㎞/ℓ
- 4WD:33.2㎞/ℓ
と、いずれも30㎞/ℓ以上!
5速MTをもとにした新型トランスミッションのグレードGは、他よりも燃費は落ちます。
しかし、MT運転を好む人にはおすすめです。
新型ラパンの実燃費
次に、ラパンの「実燃費」をチェックしてみましょう。
まずは、e燃費のデータから。
グレード | 2WD | 4WD |
G | 26.7 | 20.8 |
L | 21.4 | 23 |
S | 21.4 | 23 |
X | 21.4 | 23 |
(単位:㎞/ℓ 小数点2位以下切り捨て)
参照:e燃費
グレードを問わず、20㎞/ℓを越える結果に!
特に、グレードG(2WD)の数値に注目してください。
トランスミッションが異なるとはいえ、カタログ値に近い26.7㎞/ℓと燃費性能ダントツ。
続いて、みんカラの燃費データを紹介します。
- レギュラーガソリン:21.48㎞/ℓ
- ハイオクガソリン:23.45㎞/ℓ
レギュラー・ハイオク合わせて、新型ラパンの燃費に関する口コミは1024件ありました。
全グレードの平均値とはいえ、実燃費20㎞/ℓを超えています。
ちなみに、最高値は28㎞/ℓとラパンの燃費性能なかなかです。
初代・2代目と比較
「女性向け」をコンセプトに、長く親しまれてきたラパン。
現在もなお、初代(2002年発売)や2代目(2008年発売)に乗り続けている方がいます。
特に、2代目ラパンは特別仕様車やアニバーサリー記念車など、魅力的なモデルがいっぱい。
「中古車でもいいから、お気に入りモデルを購入したい!」
なんて、こだわりを持つユーザーもいるほど。
そこで、忘れてはならないのが燃費性能です。
歴代ラパンの燃費を振り返りながら、中古車選びの参考にしてみてください。
初代ラパン(2002年発売)
出典:Wikipedia
初代ラパンのグレードは、2002年発売当初は全部で3つ。
- G
- X(ターボモデル)
- X2(ターボモデル):ツートンカラー展開
その後、2003年に5速MT(ターボモデル)が加わり、合計で4つのグレードがあります。
カタログ燃費と、e燃費をもとにした実燃費を一覧にしました。
グレード | 10・15モード燃費 | 実燃費 |
G(2WD) | 19.8 | 15.2 |
G(4WD) | 17.4 | 11.9 |
X・X2(2WD) | 19.8 | 13.4 |
X・X2(4WD) | 16.8 | 11.6 |
ターボ(2WD) | 19.4 | 15.1 |
ターボ(4WD) | 18.8 | 16.4 |
(単位:㎞/ℓ 実燃費は小数点2位以下切り捨て)
2011年まで採用の10・15モード燃費で計測されているため、参考として見てください。
10・15モード燃費とは
市街地などで15項目の走行テストを行い、燃料1ℓあたりどれだけ走るかを測定。
その平均を燃費数値とする方法(参照:Wikipedia)。
実燃費を見ると、G(2WD)が15.2㎞/ℓ、次いでX・X2が13.4㎞/ℓとまずまず。
後に発売されたターボ(4WD)では、16.4㎞/ℓと燃費が向上していますね。
新型ラパンに比べると燃費は落ちますが・・・
15㎞/ℓ前後であれば、中古車にしては実用的な数値と言えるでしょう。
あわせて、みんカラのデータも見てみましょう。
- レギュラーガソリン:14.79㎞/ℓ
- ハイオクガソリン:14.82㎞/ℓ
平均値14~15㎞/ℓと、e燃費のデータとほぼ同じです。
2代目ラパン(2008発売)
出典:Wikipedia
初代ラパンに比べて、よりレトロ感を重視した2代目。
ウサギのキャラクターがあしらわれたデザインで、ますます可愛らしさがアップ!
2代目ラパンのグレードは全部で4つ。
- G
- X
- T(ターボモデル)
- TLパッケージ(ターボモデル)
トランスミッションにCVT採用モデルも登場し、燃費向上が図られています。
こちらも、カタログ燃費と実燃費を一覧にしました。
グレード | JC08モード | 10・15モード | 実燃費 |
G(2WD) | 22.8 | 24.5 | 17.3 |
G(4WD) | 21.8 | 22.5 | 12.9 |
X(2WD) | 22.6 | 24.5 | 17.3 |
X(4WD) | 21.8 | 22.5 | 12.5 |
T・TL(2WD) | ー | 23 | 15.3 |
T・TL(4WD) | ー | 21 | 14.2 |
(単位:㎞/ℓ 実燃費は小数点2位以下切り捨て)
G・Xでは、カタログ燃費と実燃費の両方が初代よりも向上しています。
一方、T・TL(2WD)の場合は15.3㎞/ℓと、初代とほぼ同じ数値です。
14.2㎞/ℓを記録した4WDは、初代よりも実燃費が落ちる結果に・・・
続いて、2代目ラパンの燃費データをみんカラでチェック!
- レギュラーガソリン:17.71㎞/ℓ
- ハイオクガソリン:17.83㎞/ℓ
全グレードを合わせた平均値は17~18㎞/ℓと、初代より3㎞/ℓも燃費が向上!
買い物や送迎など街乗りメインであれば、充分な燃費性能と言えます。
ライバル車と比較
ラパンだけが「可愛さ」や「乗り心地」を追求した車ではありません。
気になるライバル車の燃費はどんな感じなんでしょうか?
ダイハツ ミラトコット
出典:ダイハツ公式サイト
ラパンのライバルといえば、丸みを帯びた箱型の軽セダン車「ミラトコット」です。
コンセプトは「自分らしさ」「安心安全・運転しやすさ」「使いやすさ」。
ダイハツが手掛けるミラシリーズの一員として2018年6月に誕生しました。
グレードはG・X・Lの3つがあり、いずれも同じエンジンを採用しています。
※トランスミッションが異なるラパンのGは、比較対象外のため掲載していません。
2WD | 4WD | |
ラパン(L・S・X) | 35.6 | 33.2 |
ミラトコット(G・S・L) | 29.8 | 27.0 |
燃費差 | +5.8 | +6.2 |
(単位:㎞/ℓ)
2WD・4WDいずれも、ラパンの燃費がミラトコットよりも上回っています!
特に、4WDでは6.2㎞/ℓもの差がつきました。
可愛いだけじゃない「ラパンの実力」が分かりますね。
ホンダ N-ONE
出典:ダイハツ公式サイト
続いて比較するのは、2012年発売の軽セミトールワゴン車「N-ONE」。
ミラトコットに同じく丸みを帯びたデザインと、上品なインテリアが特徴です。
ターボモデルを加えると、全部で10のグレードに分かれます。
(Standard・Standard-LOWDOWN・Standard-LOWDOWN-L・Standard-L・Select・Premium・Standard Tourer・Select Tourer・Premium Tourer・RS)
※新型ラパンにはターボモデルがないため掲載していません。
2WD | 4WD | |
ラパン(L・S・X) | 35.6 | 33.2 |
N-ONE | 28.4 | 25.8 |
燃費差 | +7.2 | +7.4 |
(単位:㎞/ℓ)
N-ONEと比較しても、ラパンの方が燃費性能は優秀です。
その差は、2WDで7.2㎞/ℓ、4WDで7.4㎞/ℓ。
発売に3年の差があるとはいえ、7㎞/ℓの違いは大きいですよね。
燃費向上のために
ラパンの燃費の良さには、環境に配慮した技術開発が一役買っています。
出典:スズキ公式サイト
【減速時アイドリングストップ】
アクセルペダルを離すとガソリン配給がストップし、13㎞/hでエンジン停止するシステム
【エネチャージ】
減速時のエネルギーで発電と充電を行い、再発進時に使用するシステム
出典:スズキ公式サイト
さらに、スピードメーターの表示においても快適なエコドライブをサポート!
エコドライブになると、画像のようにグリーンランプが点灯してお知らせ。
これなら、ドライブ中に環境にやさしい運転かどうか一目で分かりますよ。
燃費向上にこだわるなら、このような先進技術を活用するのが得策です。
しかし、最も重要なのは・・・なんと言っても普段の運転!
エコドライブのポイント
- 急発進・急加速しない
- アイドリングを減らす
- エアコンは控えめに
- 目的地までの最短ルートを選ぶ
買い物や子どもの送迎など、ついついエコなど気にせず運転してしまいがち。
しかし、普段からエコドライブを意識していると、いつの間にか自然と身につきます。
しかも、嬉しいことにどんどん燃費も良くなっていくんです!
また、スムーズな発進と加速を心がければ、ブレーキやタイヤの寿命も伸びます。
消耗部品の劣化を防ぐことで、車にかかる諸経費を抑えらます。
つまり、エコドライブ=地球環境だけではなく、愛車にもやさしい運転なんですね。
まとめ
新型ラパンの燃費性能を、歴代ラパンとライバル車で比べてみました。
【新型ラパン】
- カタログ燃費(グレードL・S・X):35.6㎞/ℓ(2WD)、33.2㎞/ℓ(4WD)
- 実燃費:グレードGで26.7㎞/ℓ、L・S・Xはいずれも20㎞/ℓ超え
【初代ラパン】
- カタログ燃費(グレードG):19.0~19.8㎞/ℓ(2WD)、17.4㎞/ℓ(4WD)
【2代目ラパン】
- カタログ燃費(グレードG):22.8㎞/ℓ(2WD)、21.8㎞/ℓ(4WD)
ライバルであるミラトコットとN-ONEと比べた場合、新型ラパンの燃費が上回りました。
また「減速時アイドリングストップ」や「エネチャージ」などの技術により燃費が向上。
可愛いウサギのトレードマークからは想像もできないほど頼れる車、それがラパンです。
さらに、先進技術を駆使してエコドライブを習慣化すれば、より燃費向上が期待できます。
ラパンと一緒なら、地球はもちろん、車とお財布にやさしいドライブが楽しめますよ。